こんにちは、ハレです。
ずーっとずーっと、頭の中で音楽がなり続ける現象を体験したことがあるでしょうか。
この現象は「イヤーワーム現象」と呼ばれています。
イヤーワーム現象とは
頭の中を音楽がぐるぐるとなり続ける現象。多くの場合、曲の一部分だけがリピートされ続けます。
実際に音が聞こえるように感じるわけではないため、幻聴とは区別されるべき現象です。
イヤー(ear = 耳)とワーム(worm = 虫)を合わせて、耳の中にいる虫、という言葉で表現されています。
何気ない時に好きな曲が流れるのであれば、音楽を流せない状況でも楽しめるかもしれません。
しかし、何かに集中しなければいけない──試験中や仕事中──であれば、厄介で、困っている人も少なくありません。
だからこそ、耳の中の虫という不快な表現がされているようです。
イヤーワーム現象の調査でわかったこと
実際に体験した方はかなり多く、フィンランドの大学(アールト大学)で行われた調査では実に98%もの方が「経験したことがある」と答えました。
経験したことがあるだけでなく、頻度が高く、長く続く方にはある程度共通した傾向があるようです。
- 音楽に普段から触れている
- 女性
- 若い
また、次のような原因も考えられています。
- 頭の回転が速い
- 不安が強い
ADHD(自閉スペクトラム症、いわゆる発達障害の一種)の方に多いとの説もありますが、こちらは当事者たちが感じているという段階で、今はまだ客観性のある研究結果は無いようです。
流れる曲は、好きな曲や最近よく聴く曲(CMソング、ドラマのテーマソング)などが多いとのこと。
報道番組では一部の事件や海外の政治パフォーマンスで使われた歌が繰り返し流されることがあり、CMソングや報道番組のように「望まなかったとしても聞かされる」音楽の場合は好きでなくとも──不快でも──イヤーワーム現象が起こります。
イヤーワーム現象の別名・題材とした日本の曲
「イヤーワーム現象」は「ディラン効果」と呼ぶ方もいるようです。
アイドルグループAKB48の曲に「ヘビーローテーション」というものがあります。歌い出しの歌詞は、まさにイヤーワームの症状に当てはまります。
頭の中 ガンガン鳴ってる MUSIC
ヘビーローテーション
AKB48 ヘビーローテーション 作詞秋元康 2010年8月18日リリース
人気曲として頻繁にテレビやラジオ、有線で放送され、記憶に残りやすいメロディでもあることから、この曲自体が好ましい意味でのイヤーワームの経験となった方も、少なくないでしょう。
イヤーワーム現象がありふれているからこそ、2010年8月度のオリコン1位を取るほど自然と受け入れられたのかもしれません。
健康への悪影響は?
医学的に病名がついたり、明確な被害報告があるという情報はありませんでした。
ただ、イヤーワームについて提唱した人物や話題にしている方には精神分析学者や神経学者が含まれます。(wikipediaイヤーワーム概要欄より)
強迫性障害との関連性も示されていますが、98%もの人が体験していることですので、必ずしも悪影響があると言えるほどの現象ではないと考えるのが自然でしょう。
新潟市医師会報に寄稿された記事でも、イヤーワームについて触れられていました。病気として話題に出されたわけではありませんが、そういった場所でも頭から否定されるような現象というわけではなさそうです。
頭の中に鳴り響く音楽を止める方法を紹介
アナグラムを解く
アナグラムというのは、文字を並べ替えて意味のある言葉にする言葉遊びのこと。
日本語では回文とも言います。
ハレはここ1週間ほどイヤーワームに悩まされていたのですが、アナグラムで本当に止まりました。
アナグラムの例
「メタボリック」 → 「ぼったくりめ」
「ないようがいい(内容が良い)」 → 「いいようがない(言いようがない)」
元の文字列は意味の無いものでもOKです。
「ことねここね(意味の無い文字列)」 → 「ねことこねこ(猫と子猫)」
テレビのクイズ番組で登場することもありますね。
ハイレベルかつユーモラスなアナグラムの例
「とうかいどう ごじゅうさんつぎ(東海道五十三次)」
→「ごうとう じゅんさ つどう かいぎ(強盗巡査集う会議)」
→「ごつい じゅうどうか さとうぎん(ゴツい柔道家佐藤吟)」
→「ごつい じゅうどうぎ かとうさん(ゴツい柔道着加藤さん)」
→「かつどん ぎゅうとじ さいご うう(カツ丼 牛とじ 最後 ウウ(…食べすぎて苦しむ絵))」
これらのアナグラムはハレの好きな小林賢太郎さん(お笑い芸人コンビ「ラーメンズ」の1人)が、ソロ公演Potsunen『ポツネン』の中で披露しています。
無料で挑戦できるアナグラムサイト
好きな曲で上書きする
これはその曲がイヤーワームになる可能性が高いのですが、それこそが狙い。
好きでは無い(嫌いな)曲が止まらない時の選択肢です。
ハレはアンノウン・マザーグースという曲のカバーを久しぶりに聞きました。
原曲は米津玄師さんと同じく、初音ミクなどのVOCALOIDを使用した作曲者からプロミュージシャンになった故人、ヒトリエ / wowakaさんが生前に発表したもので、YouTubeでは1777万回再生されています。(執筆時点)
カバーしたのはキズナアイや電脳少女シロと同じくバーチャルユーチューバーの花鋏キョウ&獅子神レオナ&流石乃ルキ&流石乃ロキの4人。
最近、少し心身ともに追い詰められていたせいか、聞いていると久しぶりに涙が出ました。歌詞がむずかしくて解釈しきれていないんですが、なぜかこの曲を聞くと切なくなるのです。
泣くのはストレス発散になるという研究結果も多数あります。
そして、一説にはイヤーワームの原因がストレスによるものであるとも言われているのです。
あなたも以前聴いて感動したことのある曲があれば、久しぶりに聴いてみてはいかがでしょうか?
追記 歌詞のない曲を聴く(権利的な注意点も)
どうやらハレのイヤーワームは、しぶといみたいでちょくちょく復活します。
そこで、静かなクラシックを聴くことにしました。
クラシックである理由は、著作権が切れていること。歌詞がないこと。静かなものであればイヤーワームになりにくいことです。
好きな歌のオケ版だと、頭の中で歌ってしまうので効果はありませんでした。
イヤーワームになる曲はテンポが速い曲、高低差が激しい曲が多いと言う説があるため、静かなクラシックである必要があります。運命なんかだと、頭の中でまたジャジャジャジャーンが鳴りそうですので。
著作権については、例えばYouTubeで聴く場合に権利者に無断使用しているものかどうかの判断が出来ないからであって、購入した音源であれば自分が聴くのはもちろんOK。普通、クラシック曲は作者が亡くなってから長い年月が過ぎているため著作権は消失しています。
歌だと古いものでも権利が音楽会社にあって消失していないものがほとんどなので注意しています。JASRACで管理されている曲は、YouTubeと契約があるので元の音源ではなく、自分で耳コピしたものなどが公開されている分には権利的にもOK。
好きな歌のオルゴール版なんかだと権利的に問題がない動画があります。
ハレは最近、無音でないと文章を書くのがむずかしいのですが、頭の中で音楽が流れるたびにアナグラムを解いていては時間とアナグラム問題が無くなってしまいます。
かと言って他の曲もイヤーワーム化してしまうので、中でも何が良いのかという視点で考えてみました。
思い返してみると、今まで問題に感じていなかっただけで脳内ミュージック再生は昔からずっとしていた気がします。
新しいことを始めると新しいトラブルが起きるのは当然。だからと言って立ち止まるな!みたいことを立派な人たちが言っているのをよく耳にします。
ハレは精神がよわよわなので、イチローやジョブスにはいくら努力してもなれない、さらに言えばあそこまで努力できないので、出来ることをしていこうと思います。そのためのイヤーワーム対策でもありますね。
ガムを噛む
ガムがイヤーワーム現象に効果があるのはなんだか意外です。
ガムをよく噛むことは、様々な良い効果があると言われています。
- アゴの発育(顔が引き締まる、二重アゴの予防)
- 肥満防止
- 味覚の発達
- 認知症の予防・改善
- だ液による口の中の洗浄(キシリトールなら、より効果の高い虫歯予防)
職場や学校によってはアナグラムを試すのがむずかしかったり、他の飲食が禁止だったりしてもガムならOKというところもあります。
その場合はかなり重宝する対処法ですね。
現代人は噛む回数が減っていて、それによる顔のたるみや認知症の危険度も上がっています。
イヤーワームをきっかけに久しぶりのガム、なかなかいいものです。これを機に習慣にしちゃいましょう。
イヤーワーム現象 まとめ
普段何気ない生活をしている中で好きな曲が流れるのであればいいのですが、集中しなければいけない時にはとても厄介なイヤーワーム現象。
ハレの場合、イラストを描いたりデザインをしている時は歓迎なのですが、文章を考えている時にイヤーワーム現象が起きるとこんなに厄介なのか!とおどろきました。
あまりに集中できなくて、文章書くのはやめて久しぶりにイラストやデザインに取り組んだ方がいいのかな……と思い悩みましたがアナグラム、曲(アンノウン・マザーグース)、ガムで解決して一安心。
またイヤーワームがわいた時にはこの対処法を忘れないようにしなくては、と思います。
今イヤーワームに攻撃されているあなたも、アナグラムやガムでサクッと撃退しちゃってくださいね。