ウマ娘プリティーダービー。
アニメやゲームで話題になっていますが、名前を聞いたことはあっても競馬知らんし興味もないしな、と思って触れていない人も多いと思います。
私ももともとそんなに興味ありませんでした。ただ、競馬を知らなくても全然問題なく魅力に惹かれていますし、ここがいい、というポイントはたくさんあるのでそれを記載していこうと思います。
気が向いたら見て(プレイして)くれると嬉しい。気が向かなかったらそれはそれで。
レース演出が熱い
これがなにより好きな部分
ウマ娘は時速約70kmで走りますが、そのスピード感がちゃんと伝わる演出です
特に、キャラクター固有スキルが発動した時に疾走感は気持ちいい
レースシーンスキップ機能もあります
実況が「それっぽい」
レース中に流れる実況や解説、もちろんある程度用意されたテンプレートのつなぎ合わせなんですが、競馬特有の言い方のおかげもあってか違和感なく聞けますし、臨場感もあります。
別のレースで一部のアナウンスが同じでも私はほとんど気になりません。
「ちょっと掛かってしまっているかもしれません。息を入れるタイミングがあればいいですが」とかむしろクセになる。
最後まで結果はわからない
ウマ娘はみんな作戦を立ててレースに挑みます。(作戦を決めるのはプレイヤー)
- 最初から最後まで先頭を突っ切る「逃げ」
- できる限り前を走り続ける「先行」
- ラストスパートで一気に起き抜く「差し」
- スタミナを温存し、最後尾から全員を抜き去る「追い込み」
最後まで抜く可能性はあるし、抜かれる可能性もあるので「もうダメだ」と思っても1位に巻き返すこともあれば、逆に抜かれることもある。
マジで油断できない
競馬を知らなくても楽しいけど知ってても楽しい(ライスシャワー話題多め)
ゲーム中の用語集か何かに「ウマ娘は別世界の名前を冠して生まれてくることがあると言われているが、詳細は不明」みたいな文言があった気がする。パラレルワールド的な。
競馬を知らなくても楽しいけど知ってると楽しい、これは別に矛盾する話ではなく、知らなくて全然OKだけど知ってたら楽しい面もある、ということ。
知らなくても全く問題ありませんが、ウマ娘たちは元ネタとなった名馬がいるので知っているとより楽しめるのは確かです。※私はウマ娘プレイ後にちょっと知った程度
大食いのオグリキャップ、悲運のライスシャワー、理解を超えた行動と言動をするゴールドシップ。単体で見てもキャラが立っていて、アニメ(ゲーム)キャラとして魅力があります。
悲劇のライスシャワー
しかし彼女たちの設定は現実の名馬の影響を強く受けています。ネガティブな性格の印象が強いライスシャワーですが、元となった競走馬のエピソードも悲しいものです。
1位となったレースでも「勝者」ではなく「別の馬の連覇を阻止した」として悪役も言える評価を受けました。
ライスシャワーのガチャ・スキル演出ではナイフを手にしますが、これも連覇を阻止したレースでつけられた「刺客」の名を冠されたからでしょう。
その後、ライスシャワーはレース中の事故で骨折し、その場で安楽死が選ばれました。
馬の骨折は治療がむずかしく、莫大なお金がかかったり、苦しみを長引かせてしまうだけで助からなかったりすることの多い怪我。
ライスシャワーの骨折の仕方も治療のための場所まで運べないものだったそうです。
競馬好きなバーチャルYouTuberニュイ・ソシエールのウマ娘実況とライス・シャワーの話
ウマ娘が好きなバーチャルYouTuberはいても、競馬好きなバーチャルYouTuberはちょっと珍しいかもしれない。
競馬好きというかウマ好きといった方が適切ですが、にじさんじ所属のニュイ・ソシエールはかなりの競走馬好き。
人型ではない馬がモデルのウィニングポストシリーズもプレイし、自分の3Dお披露目配信でもオープニングから競馬だったほどです。
衣装パターンの中にも馬の顔や、蹄鉄(ていてつ。馬がはくクツみたいなもの)があしらわれていたと思う。
ゲームのレースで本当の競馬くらい盛り上がる人いる?ってくらい熱狂的な応援をしていましたが、ウマ娘でもそれは健在。時々、ウマ娘の元ネタとなった競走馬を知らない人向けに知っているエピソードも話してくれます。
「このウマ娘とこのウマ娘(のモデル)は親子だった」みたいな発言があるのも楽しい。
「競馬知らなくてついてけない」感じではなくむしろ「競馬の小ネタ教えてくれて面白い」感じです。
奇怪なウマ? ゴールドシップ
一方で、ゴールドシップはユニークなキャラクターです。
ライス(シャワー)は、朝ごはんだけパン派
デフォルトで「強化育成」ルームに設定されているため「お、トレーニングか?うし、目指すか将棋王!」で何言ってんだこいつ、と思ったトレーナーが多いのでは。
ちなみに、ウマ娘プリティーダービーで賢さトレーニングのLvをあげていくと将棋の特訓演出になります。
この破天荒でとらえどころのない感じ、本物を見てもイメージが変わりません。
「白目剥いて走るとすげぇ目が乾燥すんだよ…」と真面目なテンションで言っていて「何言ってんだこいつ」と思ってましたが、本人(うま)を見てなぜか納得してしまう。
そして、ゴールドシップは古参バーチャルYouTuberです。
ゲーム中のゴルシとテンションもイメージも変わらないからすごい。
生涯0勝の人気ウマ ハルウララ
執筆時点でモデルの馬が存命の数少ないウマ娘。
113戦0勝(Wikipediaより)で、勝てなかったのに(勝てなかったから)大人気になった馬です。
ウマ娘でもゲームタイトル画面でこれ▼
前の方にいるとか後ろの方とかいう範囲ではなく、一人だけ顔も分からないほど差をつけられています
ゲームではもちろん勝ちを目指して育成し、実際に勝利することもできますが最終目標である有馬記念では生半可な育成では大差をつけてビリになるでしょう。タイトル画像は大袈裟じゃないんです。
それでも諦めて適当に走ったりせず終始全力を尽くすハルウララ。
5位より下になったウマ娘はゴール後にしょんぼりして俯きますが、ハルウララは笑顔でファンに手を振ります。これは1位でもビリでも変わらず、ハルウララ特有の反応です。
深く考えない性格というのもあるとは思いますが、明るい表情でファンサービスをしたレース終了後は消沈した表情を見せます。
別に勝てなくてもいいとか、楽しければいいとしか考えてないわけじゃないんですよね。
最初はそうだったかもしれませんが、だんだん勝負に対して勝ちたいと真剣に取り組み周囲の影響を受けて成長する様も見どころ。
そうやって勝負に真剣になっていく中での、苦手な足場と距離の有馬記念なんですけどね。
上位に食い込めるプレイヤーは出てきてるらしいので、多分1位を取れる人も出るでしょう。
1度も勝てなかったのに113戦も挑んだハルウララ。
馬は知能が高いのでレースの勝ち負けもわかっていたと思いますが、人気が高かったということはそれでも手を抜いて走るような姿をファンに見せなかったんでしょうね。
元の馬は牡馬(オス)が多い
競走馬は牡馬(ぼば。オスの馬のこと)が多いらしく、名馬がモデルになっているウマ娘も当然牡馬の名前を持っていることが多くあります。
レース引退後、優秀な結果を残した競走馬は種馬になるわけですが、これで得られる利益がめちゃくちゃでかい。数千万円とか数億とかの世界。
同じ労力や時間と資金をかけるなら、牝馬(ひんば。メスの馬のこと)を育てるより良いみたいな大人の事情もありそう。何より、馬も性別で身体能力が違うので牡馬のノウハウはあるけど…とか。
ウマ要素が可愛い
ウマ娘たちはウマ耳や尻尾をよく動かします。これは美少女とか本当にどうでもよくて、多分男キャラでも可愛い要素。
今までも猫の耳やうさぎの耳のキャラクターってたくさんいましたし、耳や尻尾での感情表現はありましたけどそこまで頻繁にぴこぴこ動かさなかったんですよね。私は馬は他の動物より耳や尻尾を動かすイメージがあるんですけど、そのイメージにぴったりな動かし方をしています。
アニメを全く見ていないのでわかりませんが、ここまで細かく動かせるのはゲームだからこそなのかな?
馬の尻尾はハエを追い払うために使うと聞いたことがあるんですけど、ウマ娘もできるっぽい。
人間と似たような環境で暮らしているウマ娘の場合、牧場のウマと違って使う機会は少なそうですが。
世界設定に面白みがある
ウマ娘の走る速度は時速約70km
100m10秒だと時速36km程度らしいです。
ウマ娘のレースは人間が到達できないであろう速度で展開されます。この速度は私たちがいる現実世界の競走馬そのものですが、人の姿でやっているので演出もあり手に汗握る。
現実世界でも馬の転倒は命にかかわりますが、ウマ娘も同様のリスクがあるそうです。
「馬」という漢字は使われない。多分馬もいない。
ほとんどの表記は「ウマ」で、3馬身も3バ身と表記されます。
昔は馬という漢字が使われていたが、現在では使われなくなったそうです。(ゲーム内用語集より)
有馬記念などの主要なレースや建物には使用され続けていますが、この世界ではウマといえば4本脚の馬ではなく人の姿のウマ娘をさすため、馬の漢字も2本足になっています。
1バ身の距離も現実の1馬身と同じで、これは昔のウマ娘である三女神の一人が腕を広げたときの長さとのこと。現実だと馬の体を横から見た長さですが、うまく設定を合わせてますね。
競馬はギャンブルではない。ウマ娘はアイドルである?
ウマ娘が走るのは賭けの対象ではなく、ファンは応援しているだけらしい。
ウマ娘はレース出走後にライブを開催します。このライブでセンターを飾るのはレースで1位のウマ娘。
私はウマ娘のアイドル要素にあまり関心を持っていませんが、優勝後にライブしている姿でプレイヤーがテンションあがるのはわかるし、うまぴょい伝説はクセになる。
▼オープニングとも言える、デビュー戦(初レース)のウィニングライブ。1位のウマ娘がセンターに
レース後に笑顔で歌って踊るウマ娘。ヒューマンとはやはり種族が違いますね
ウマ男子はいないのか?
姿はなく、話題も出てきません。
しかしウマ娘のお父さんは話や声だけで登場していて、それが大人のウマ男子なのかウマ娘と人間が結婚できるのか、はたまた人間同士の間からウマ娘が生まれることはあるのかなど考察の余地あり。
まとめと後書き
- 競馬を知らなくても楽しい
- 競馬を知ってても楽しい
- 実況や演出が熱い
近いシステムを採用していると思われる育成シミュレーションをプレイしたことはありましたし、そちらでも思ったことですが延々と育成を繰り返すのって何が楽しいのだろう、と。
しかしウマ娘をプレイして見るとすごくわかりやすかった。
トライ&エラーでより良い育成をして行ったり、体調不良や練習仲間と協力できるかの不確定要素。
同じステータスと状況でも勝てるか負けるかは時の運も絡む恐ろしさは人をのめり込ませる要素だと思います。結果がわからないから人はガチャが楽しいのだ。私は天井派だけど。
っていうかCygamesの3Dモデルいいなぁ。結構イラストやLive2Dが好きなのですが、ウマ娘は立ち絵も3Dなのに違和感を全く覚えない。