悪役令嬢転生おじさん – らく百科

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悪役令嬢転生おじさん(4) (ヤングキングコミックス)
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悪役令嬢転生おじさん

悪役令嬢転生おじさん(あくやくれいじょう てんせいおじさん)とは、53歳のおじさんが乙女ゲームの世界に転生するギャグ漫画作品およびそのアニメ化作品である。

あらすじ

日本で真面目に生きていた52歳の公務員 頓田林憲三郎(とんだばやし けんざぶろう)は、車に轢かれそうな子どもを助けたことで代わりに命を落とした……はずだったが、なぜか娘がハマっていた乙女ゲーム「マジカル学園ラブ&ビースト」の世界に、悪役令嬢 グレイス・オーヴェルヌとして転生していた。

学園入学後しばらくしてから前世 頓田林憲三郎の記憶を取り戻したため、はからずとも乙女ゲームのスタートから始まる。

その真面目さゆえに、「きちんと悪役令嬢としての役割を果たそう」「悪役令嬢の役割とは、乙女ゲームの主人公アンナ・ドールの恋愛を妨害すること」と考えた……が、あまりに真面目すぎるのと娘をもつ父親目線になってしまい、どう見てもいい人な振る舞いをしてしまう。

グレイス・オーヴェルヌは高慢な人物として有名だったため、周りからは驚かれている。

さらに社会人として礼儀正しい態度はパッシブスキル【優雅変換(エレガントチート)】によって優雅なものに変換されており、それまでのギャップをともない評価がバク上がりしてしまう。

主要キャラクター

屯田林憲三郎

声優(CV):井上和彦

とんだばやし けんざぶろう。そのままでは変換できないので「屯田(とんでん)で出すといい。今どき見ないバーコードハゲの公務員であり、漫画的表現でいうおっさんのステレオタイプである。

性格はいたってマジメであり、優しい人物なのだがマジメであるがゆえに「悪役令嬢として転生したからには悪役にならねば」と、悪になるつもりがある。の、だが、元来のマジメさと人の良さが災いしてことごとくいい人になり、本来は敵になるはずのヒロインにまで好かれ、ヒロインが攻略すべき男たち、そのへんのモブからも絶賛されてしまう。

オタクであり、娘がオタクに育ったことも嬉しく思っている。悪役令嬢として転生した世界は娘がハマっていた乙女ゲーであり、憲三郎はそこまでこのゲームに詳しくない。

所作が令嬢的エレガントになってしまう【優雅変換(エレガントチート)】スキル持ち

グレイス・オーヴェルヌ

声優(CV):M・A・O

憲三郎が転生した悪役令嬢。落馬して憲三郎が前世の記憶を取り戻してから、今までのグレイスの性格は消え、記憶だけが残っている。

傍若無人で横暴な人物であり、従者は怯え、貴族階級の人間も「彼女は冷酷で情の薄い人物」と評価されている。憲三郎とは間逆な人物であり、彼の行動すべてが「あいつ変わったな」と驚かれている。(憲三郎はグレイスであろうとしているのだが)

アンナ・ドール

声優(CV):関根明良

このゲーム世界のヒロイン。登校初日の校門で転ぶというドジな面と、庶民出身のため、まったく高慢さから程遠い親しみやすい女性。本来は平民に期待できない魔法の素質から、貴族ばかりの学校に入学する。

そのための高い学費をみずから稼ぎ、首席で入学するなど、転生者なみのチートっぷりを見せる。しかし前述のドジと性格で、プレイヤーからもいやみなく共感しやすい。

基本的に貴族が庶民を見下す世界で、グレイス(憲三郎)が初めてアンナを「素晴らしい見識を持つ両親に育てられたのですね(親目線)」と肯定し、その後も(意図せず)助言したり褒めちぎったり、危機から救ったり魔力の使い方を導き出したり……。

しだいにアンナはグレイスに心酔(しんすい)し、グレイスがなにかする度に「さすがグレイス様」と感心するようになる。男よりグレイスに惚れ込んでおり(百合感情というより人間として)、ゲーム的に攻略が進むか怪しくなっているという点で、憲三郎はよりたちの悪い悪役令嬢とも言える。

屯田林日菜子(とんだばやし ひなこ)

声優(CV):黒沢ともよ

20才の憲三郎の娘。憲三郎と母がオタクである影響を受け、ゴリゴリのオタク女子に育った。家族関係はかなり良好で、憲三郎に乙女ゲーの解説を楽しくするなど、仲睦まじい(なかむつまじい)様子を見せる。

屯田林美津子(とんだばやし ひなこ)

声優(CV):本田貴子

憲三郎の妻。異世界好きオタクであることが幸いして、後に衝撃の事実が発覚した時にそれを受け入れるのが早かった。(どうしてもという方だけ、記事ラストにあるネタバレ参照)

憲三郎が同人イベントに参加した際にコスプレしていたなど、アクティブなオタク。

ヴィルジール・ヴィエルジ

第一王子であり、ゲームのメイン男子。本来のゲーム展開ではアンナがグレイスから侮辱されて泣いたところにヴィルが声をかけたことで最初の攻略対象となるはずだったが、グレイスが侮辱しないどころか褒めてしまったため、フラグが立たなかった。

幼い頃から王となるために帝王学(人の上に立つための学問)を徹底的に学んでいるため、優しく見えるがそれも人心掌握(じんしんしょうあく)のため「国家に役立つ人間かどうか」で人を判断し、仲間に引き入れるかどうかを見るためのものでもある。

ヴィルとグレイスは婚約者であったものの、ヴィルに恋愛感情はなし……だったのだが、グレイス(憲三郎)の人間性に惹かれていっていくTSもの(性別転換ジャンル)状態に。

なお、グレイスは歳のせいで彼の名前が思い出せなかった。

ジョゼット

声優(CV):篠原侑

メイド見習いの獣人少女。グレイスには手際の悪さや失敗をことごとく叱責(しっせき)されてきたためひどく怯えていたが、グレイス(憲三郎)になってからはとても優しく、お菓子を与えるなど優しくされたことで、とまどいながらも抵抗心が薄れていっている。

その他設定

ビースト

この世界の学園のヒロインや男子が持つことになる召喚獣のようなもの。特殊な能力を持ち、物語の重要な役割を担うことになる。

好感度

アニメでは好感度が上がるとキラキラしたエフェクトが出てわかりやすい。

そろばん

憲三郎が乙女ゲー世界で使うために作ってもらった、本来はこの世界にないアイテム。

パソコンや電卓のないこの世界では紙で計算するか暗算するしかなく、そろばんができれば計算速度と正確性が飛躍的(ひやくてき)に向上する。(そろばんの速度は暗算に近いほどであるが、それ以上に記憶を頼らないため正確性は上回るとも言われる)

そろばん現役世代だった憲三郎だからこその導入である。

参考:そろばんとスパコン:計算速度の違いを徹底解説 – 勉強パイオニア

関連リンク

悪役令嬢転生おじさん | スーパーアニメイズムTURBO | MBS 毎日放送

TVアニメ『悪役令嬢転生おじさん』公式(@tensei_ojisan)さん / X

原作Pixiv(無料):「悪役令嬢転生おじさん」/「上山道郎」のシリーズ [pixiv]


悪役令嬢転生おじさん(1) (ヤングキングコミックス)

ネタバレ

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※アニメ2話までではわからない情報が含まれます。

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悪役令嬢憑依(ひょうい)おじさん。

憲三郎は死んでいなかった。タイトルの悪役令嬢転生おじさんはミスリード、というかタイトル詐欺だったのである。

事故に遭い、意識を失った憲三郎は目立った傷もないにもかかわらず、意識が戻らない。意識が乙女ゲーの中でグレイスとして捕らわれたままなのである。

娘の日菜子がなぜか起動されていた事に気づいた「マジカル学園ラブ&ビースト」を見ると、ネームテロップが「グレイス(憲三郎)」となっていた。日菜子はそのオタク知識から「父が乙女ゲーの中にいる」と気付き、ゲームのクリアを目指す。

妻と娘はゲーム中の召喚獣「ビースト」の「エンシェントドラゴン」として、直接の意志は届けられないものの、憲三郎をサポートしようとする。

その後、グレイスの兄アドリアンの能力により、現実世界と乙女ゲーを短時間接続することができるようになり、妻と娘からの手描きが届く。憲三郎は、自分が生きていることを知るのだった。

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