ネタバレについて
メインストーリー第1章および、イベント『優しさと切なさと心強さと』のエンディングまでのネタバレが含まれます。
あと、1章クリアとイベントを一気にプレイしたので時系列とストーリーがごちゃごちゃになってます。どれがストーリーの話でどれがイベントだったか、一部こんがらがっている。
あらすじと感想
31Cが対抗してきた理由
月歌たち31Aに強い対抗心を持っていた31B
リーダーのワッキー(山脇・ボン・イヴァール)がそこまで強く昇格を望む理由は、使い魔と呼んで親しくしている、ぶんちゃん(豊後弥生)にありました。
ぶんちゃんの記憶障害
ぶんちゃんは子供の頃にキャンサーに襲われ、命は失わずに済んだ。
でも記憶障害が残ってしまい、深い眠りにつくたび(おそらく、ほぼ毎日)記憶がリセットされるようになってしまった。
ぶんちゃんの「〜でゲスよ!」と言ったフザケた口調はそういう作風のゲームだからではなく、子供の頃にしていた「山脇様の使い魔ごっこ」を永遠に繰り返しているという残酷なもの。
きっとワッキーは最初の頃に、何度も記憶障害のことを説明したり、もうごっこ遊びは終わりと伝えたりしたでしょう。でも、朝起きるたびにぶんちゃんはごっこ遊びの続きを始めます。
ワッキーはぶんちゃんを使い魔として、その遊びに付き合いながらそばで守り続けています。
キャンサーとの戦争で手柄をあげ、ぶんちゃんの記憶障害を回復する治療を願い出る力を得るために最も優秀とされる31「A」にこだわっていたんです。
「A」は真っ先にキャンサーと戦闘する組で、一番キャンサーを多く倒す役割であり、最も死にやすいポジション。
月歌へ願いを託す
でも手柄に目が眩んでいて、子供がキャンサーに襲われそうになっていたのを気がつかず、月歌が身を挺して子供を助けたことから、討伐数での勝利を辞退して、大型キャンサーを倒し子供を助けた月歌たちが「A」であり続けることを認めます。
だからといって、ぶんちゃんのことを諦められるわけがない。
ワッキーは、月歌が戦功を挙げていったのちのいつかの日に、ぶんちゃんの治療を願い出て欲しいと頼み、月歌はそれを引き受けました。
ぶんちゃんが眠るたびに、ワッキーは朝まで子供のように大泣きするらしい。心身の負担を想像するだけで潰れてしまそうになる。
イベントスチルも、それこそぶんちゃんの寝顔みたいに綺麗な顔で涙を流すイラストだって用意できただろうけど、顔を歪めて涙を流す表情を見ているだけでこちらまで泣いてしまった。
朝からは、また「ごっこ遊び」が始まる。
ぶんちゃんが孤立する
ぶんちゃんが1人、キャンサーの出没する、水路…だったかな?に取り残されたらしい。
デフレクターの性能上、帰る必要がある
ゲームを実際にプレイすると痛感したんだけど、デフレクターっていうキャンサーの攻撃を唯一防げるバリアみたいなものが削れてきたら帰らないと無駄死にする。
デフレクターはゲーム内ですら、回復スキルに使用回数制限があり、一度割られると帰るまで回復できない。
しかも1バトル1バトルじゃなく、次のバトルまでデフレクターの削れ具合、HP、回復スキル使用残数は持ち越される。
ごく一部のキャラクターに、破壊されたデフレクター回復スキルはある。SSRタマちゃんあたり。
無しだと下手すれば一撃でHPを失い死ぬ。そして、ヘブバンは1人倒れたら即敗北。
だから、助けたければなおさら一度帰って回復しなきゃダメなんだけど、当然、帰れば救出まで1日長引くことになる。
道中の強敵はスルーしました
編成や強化があまり進んでいなかったので、ボスや強敵連戦がむずかしくめちゃくちゃハラハラした。
強いとはいえボスは全力を出せば良いけど、道中の強敵でデフレクターをどれだけ削られるかわからないのでスルーしました。イベントシナリオのクリアはしたので気が向いたら狩りに行こう。
ちゃんと強化して属性を把握すれば多分そこまできつくない。不利属性マジできつい。
ワッキーが単身で救助に向かう
ぶんちゃんがいるという水路は、31A、31Cが束になってかかっても倒せないと軍が判断している大型キャンサーがいる。
そのため31Aが「場所だけ把握したら帰ってこい」と言われていて、救助は実力ある先輩にまかせるべきだと31Cのメンバーも判断していた。しかし先輩は別任務とかですぐには動けない。
ワッキーは「それを待っていたらあの子が死ぬ」「あの子は眠れば記憶を失う、敵わないキャンサーがいることも忘れる」「『ごっこ遊び』の感覚で大型キャンサーに挑んでしまうかもしれない」と居ても立ってもいられない状況。
31Cメンバーが「自分たちの実力では言っても無駄死にするだけ」と強行できないとわかると、ワッキーは説得も聞かずに単身で救助に向かってしまった。
(画像は違うシーンだけど、31Cメンバーは無謀なことをあまりしない)
マリーが組をまとめようと苦心するが…
31Cのマリー(佐月マリ)は説得しきれず行ってしまったワッキーと救助を待つぶんちゃんを助けに行こうとするも、31Cメンバーを説得できず無力感に苛まれた。
月歌はそんなマリーに協力し、なんやかんやで31Cメンバーを説得して31Aメンバーとともにワッキー&ぶんちゃん救出に向かう。
救出は難航
やっぱり帰還した
選択肢次第ではもしかしたら突撃できるのかもしれないけど、私はかなりのほぼ1フロアごとに帰還しました。
後半は編成を整えて強敵をスルーすることで道中は余裕があったけど、序盤はデフレクターと回復スキルの残量が心配だった。
帰るときに「ワッキーはぶんちゃんを見つけてくれただろうか」「(ワッキー達は)水があれば1日はもつはずだ」という会話が出るのが心苦しい。
自分を犠牲にしようとしてしまう31Cメンバー
地震により水路が一部崩落。
アーちゃん(神崎アーデルハイド。金髪忍者の子)が足を捻挫して、さらに月歌+31Cの3人と、他の31Aメンバーが分断されてしまう。
アーちゃんは「自分を置いていけ」と言い、お説教されます。
残りの水も少なくなり、このままでは埒が明かないと瓦礫をセラフでこじ開けることに。
でも近くに全員係でも勝てないだろうと言われていた大型キャンサーがいて、音に絶対気が付かれるため正に命懸け。
マリーの自己犠牲
そこで、今度はマリーが「自分がセラフを足止めするのでその間に」と言い出す。自分の命を犠牲にして。
「わたしひとりの命のほうが軽いです♪」
これにも全員でお説教。アーちゃんもさっきの自分を反省しながらお説教。
気持ちはわかるんだけど、命を助けに来て命捨てちゃあかんのよ。
でも実際、フィクションじゃなかったら1人の犠牲で助かる可能性があって、それを止めたばかりに全滅もあり得るだろうからなんとも言えない。全くフィクションは素敵だ。
なんとか開通して合流、そして大型キャンサー
不幸中の幸い、分断されていた原因の瓦礫は開通。しかし大型キャンサーは目前で、どうやら逃げるという選択肢は無くなっているらしい。
アーちゃん走れないし、担いでキャンサーに遭遇したら終わりって会話がこの前にあった。
でかくて硬そうなキャンサー。もうキャンサー(カニ座&がん細胞)のカニ要素少なめの外見。
苦戦したような、時間はかかったけどデフレクターは余裕があったような記憶は曖昧。でも固かった、タフだったのは間違い無い。
ぶんちゃんとワッキー救出、帰還
ぶんちゃんとワッキー救出
2人はなんとか無事でしたが、水も尽きていてやや危険な状態でした。
でもワッキーが独断単身で向かったことで、ぶんちゃんは無謀なキャンサーとの戦闘をせずに済んでいて、超小型の無害キャンサーで遊んでました。
ワッキーは「試練」と称して水や食糧の尽きた耐久状態を「ごっこ遊び」の1つとしてぶんちゃんを不安にさせまいとしていた様子。愛が深すぎるし、どれだけ長い年月を「ごっこ遊び」してきたかがわかる…。
帰還
風呂掃除
月歌とワッキー、2週間の風呂掃除。
入浴場ってめちゃくちゃ広いイメージなので、2人でやるならなかなかキツイかも…と思ったけど、実際に旅館の浴場清掃とか1〜2人でやってそうなのでそこまでひどくはないかも。
別途戦闘訓練だとかがあって、本来なら清掃はスタッフか当番制だろうから罰としては「うへー」ってなるだろうけど。
罰はかなり軽い
ただ、これはどう考えても罰が軽い。
手塚司令官は「職務放棄、命令違反にあたる」「軍法会議」という単語を出してきました。
現実がどうか知らないけど、良くて厳罰、失職。悪ければ死刑なのでは?
ただ、そもそも女子中学生〜高校生くらいに見える子達を戦場に駆り出してる時点で戦力を失うわけにはいかないだろうと思っている。
子供向け作品なら「作戦や命令より大事なことがある!」で主人公が英雄になってハッピーエンドだけど、ヘブバンはリアルな描写も割とある。
現実的に考えると「結果論でOKとなった前例があるから、命令無視して自分の考えで行動しよう」という人が増えたら軍が成り立たず、敗北につながる恐れが大きすぎるんだと思う。
マリー
31C版の「和泉ユキ」を目指す
今回、マリーが説得できなかった31Cメンバーを月歌が説得したことで、ぶんちゃんとワッキー救出に迎えました。しかしマリーが見習おうとしたのはユッキー(和泉ユキ。天才ハッカー)
「常に冷静で案を出していたのはユッキー」という点で、マリーは31Cメンバーに対してそれができる存在になりたい。
月歌やワッキーのことは「行動力」という点で高く評価しているので、2人を軽視してるわけじゃなくそれをサポートする役割を務められるようになりたいって感じでした。
母の想い
いまさらだけど、今回のイベントはマリーが主役。
マリーは能力の高さにかかわらず、自己評価がめちゃくちゃ低かった。
その理由は過去にあり、実家は非合法な稼業も行う忍者的な家計で、兄弟は稼業を継いでいた。
マリーもそうなれるよう努力したが稼業を継がせてもらうことはできず、訓練中も母は冷たい目で自分を見てきたという。
その家族は、キャンサーに皆殺しにされマリーは1人きりになりました。
手元に残ったのは、母が使っていた液晶タブレット。
指紋認証なので中身は不明でしたが、イベントエンディングで天才ハッカーであるユッキーに「ロック解除できる状態」にしてもらいました。
「どれだけ辛辣なことが書かれているのか怖い」とするマリー。恐る恐る中の日記を読みます。
そこには、娘のマリへの想いが綴られていました。
母の想い
原文のままじゃないです。
「男兄弟の中で、初めての娘。この子が兄達のように裏稼業を生きるよう育てられるかと思うと胸が苦しくなる。
マリは聡明で実力もある。
でも、成長するにつれてどうしても男の子との差が生まれてくる。マリもそれを痛感しているようだ。
きっと、1人で泣いていることもあるだろうけど、その辛さは見せてくれない。
もしも弱さを見せてくれたら、泣きついてくれたら、頑張ったね、もういいんだよと頭を撫でてあげたい。
私にあなたのお母さんをさせて、マリ。
普通の女の子になって、マリ。
相応しい相手を見つけて、マリ。
そして、幸せになって、マリ。
生まれてきてくれてありがとうと、言わせて…。
あなたの結婚式の日に。
そんな日をずっと待っています、マリ。」
ゲームで見ると5億倍泣ける
これでもかなり短くしてあって、ゲームだとフルボイスだし、「、マリ。」の流れはかなり多くて泣ける。
誰かと結婚して幸せに、という願いはちょっと古い気がするけど、裏稼業で生きる配偶者と息子達を見ているからこそなおさら「(昔の典型的な)女の子の幸せ」を願ったのかもしれない。
確かに、母のあの悲しみに耐える表情は涙が見えなければ「あの表情、お母さんは私が嫌いなんだ。私がダメな子だから」と感じてしまっても不思議はないと思う。
マリーは「嫌われてる」と思ってたのが悲しすぎる
母にこれほど想われてたことに気がつかず、死別して時間が経ってからこの事実を知る。当然取り返しはつかない。この世界はきっと死者がよみがえらない。
マリーは「知ってたら甘えたかった。すごく頑張ったよ!って…。でもダメだったから慰めてって。抱きしめて、頭を撫でてって…。全部、全部、出来たのに、全部できないままになった…。」と想う。(これも原文のままじゃないです)
「もし世界が平和になったら、絶対幸せになるよ、お母さん。」と涙を流すマリー。
思い出しながらこれを書いてるだけでボロ泣きしてます。かなり久々に泣いた。。。
PV見る限り、第1章とイベントストーリーよりもっと状況は悪くなっていくだろうから怖い。生きて幸せになってくれ。
She is Legend
「音楽」という娯楽
月歌が「ドームの人たちの娯楽にもなる」と提案していたバンド演奏が公認され、世界中継もされることに。このシーンもめっちゃくちゃ感動した。
月歌と可憐(カレンちゃん)はキャラクターボイスとボーカルで2人の声優(と歌手)がついているんだけど、カレンちゃんはこのための伏線だったのかという、綺麗な歌声とデスボイス。
こんな大人しい子な見た目でデスボイス絶唱されたらファンになっちゃう。
歌詞もすごく良かった。
果たして、この世界にセラフを使える男がいるか疑問
男性自体はいるっぽい。イベントスチルで出てきた「ドームの住人」に男性らしいシルエットがあるし、うろ覚えだけど男性のボイスありセリフがあったと思う。
っていうか、ドームの中に実は人がいないんじゃね展開も考えてたんですが実在したのか人類…。
しかし男性がいるのはわかったけど、男性のセラフ使いはまだ見ていない。
繰り返しになるけど、一定以上のリアルさを持つ作品で、いくら天才揃いとは言え人類の希望を背負う戦争を少女にさせる世界はやべぇ。
手塚司令官がセラフを扱っていたので、未成年女性縛りは無さそうだけど、まだ「若い女性しか使えない」とかはまだあり得る。
(セラフ適合者がうんぬんとか、そんな話が出てたのを私が忘れてるだけかも。)
平和な時代ならともかく、人類の存亡がかかっているとなれば男性多数と女性多数の場合、倫理的な話はさておくなら女性多数の方が子孫を残せるので、男性が戦場に行くのは理にかなっていると思う。
もしも「男性がセラフを使えない」のだとしたら、「キャンサーにはセラフによってしか攻撃できない」から少女が戦わざるを得ないことに納得するのだけど、どうなんだろう。気になる。
タイトル「優しさとせつなさと心強さと」
「愛しさとせつなさと心強さと」かと思った。イベントは「優しさと切なさと心強さと」。
恋しさと せつなさと 心強さと
一度聴いたらサビを覚えてしまうくらい印象的な曲なので、知らない方はぜひリンクから原曲を試聴してみてほしい。
ゲーム中でネタにされなかったけど、古のネットスラングや尾崎豊とかをネタにしている制作陣がこの曲を知らないはずがないのでタイトルの元ネタではあると思う。
語感がいいので、偶然だとしたらそれはそれで面白い。
ちなみにこの曲、アニメ「ストリートファイターII」の挿入歌でした。曲とストリートファイターの両方知ってる人でも知らなさそうな無駄知識。
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