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概要
中の人とは、VTuber、キャラクター、着ぐるみで役を演じる、またはアバターを使っている者を指す俗称である。
ここでは特に、VTuberの中の人について解説する。なお、具体的な人物・事務所名の直接的な記載はこの記事内では避ける(リンクは貼るため、URLや移動をすればわかるため、希望者のみ)。
定義
VTuberを含めてアバターの使用や、アニメやゲームの声を当てる声優、着ぐるみを着ている人を指して言われる。
たいていがイラストやCGの外見を用いている者を言い、映画の吹き替えでは外も人なのであまり「中の人」とは言わない。
また、配信画面で生身とアバターを同時に映し出してもやはり「中の人」とされる。
VTuberが本人役の場合でも「中の人」がいることに変わりはなく、やはり演じているかどうかではなく、生身の外見のみでないことが定義となる。
中の人の言及について
名前も姿も変えて配信している者とそのファンに対して中の人を言及するのは基本的に好まれない。
100%個人情報を守ることが目的でないかぎり、実名以外を名乗っていることは多少なりともキャラクター、あるいはペルソナであり、ロールプレイとも言える。
たしかにVTuberなどは自身の価値観や体験を話すが、ペルソナを用いている以上は「中の人」とは大なり小なり異なる存在である。
すなわち「中の人」について本人やファンに言及するということに限っては、得意になってサンタの話をするようなものである。
余談
VTuber3D化問題
大手事務所かつ人気タレントについては3D化がされることも多い。この時に問題になるのが身長と体型である。
Live2Dであればマスコットにもなれるし、顔だけにもなれるし、巨大ロボにだってなれるのがVTuberの魅力の一つである。
しかし3D化するにあたり、モーショントラッキングの問題がある。身長170cmの人が巨大モンスターの動きをするのは可能であり、実際に映画「ジュラシック・パーク」の恐竜やゲーム「モンスターハンター」の人間とモンスター(ラージャンなど)は動きを人間が演じている。
参考:『モンスターハンターワールド:アイスボーン』メイキング オブ ラージャン
ここで、2頭身の妖精・悪魔タイプのマスコット系や犬などの動物VTuberは3D化をどうするか?という問題がある。上述の通り、人体のサイズには問題ないのだが、共演者はそうはいかず、触れたら手が宙に浮くし、相手が地上にいる時目線がはるか頭上になる。
中の人が180cmの男性であり、少女を演じる某バ美肉Vは、3D時に共演者がみんなはるか頭上を見ていて目が合わないという問題がある。ただし彼女は男性であることを公言し、かなり認知されているためそれも含めて面白い。
だが、世界観やキャラ設定を守りたい場合はそうもいかず、目線が合わない・触れる場所がおかしい違和感はかなり痛い。対処法は「飛べる能力があるなら実際に顔がある場所で浮く」というものがあるが、その時はその時で「空中なのに立っている」という違和感も出かねない。
せっかく、何者にでもなれるVTuberであるが、身長や体型を中の人と変えればリアルタイムの3D収録に支障が出るというジレンマがある。
そのためもあってか、全ての所属VTuberが3D化ほぼ確定の事務所ではリアル体型を反映したキャラクターデザインが多いようだ。これには現実で起きたエピソードを語っても矛盾が少ない利点もある。
要素はいろいろあり
- 太っている・背が高い → 触れられた時に相手の手が浮く
- 巨乳キャラだが中の人は普通~小さい → 腕や手が胸を貫通する
といったことも。
また、女性VTuberの胸の大きさを知りたいセクハラリスナーが「体の前でひじをくっつけられる?」「立ったまま下を向いてつま先見える?」という、巨乳だと不可能な質問をして無知な女性配信者の体型を測ることがある。少なくない女性VTuberがネタとして流してくれているが、明確なセクハラのため、本来なら自重が求められる行為である。
だが、技術的な問題でモーショントラッキングはまだまだ完璧とは程遠く、事務所やレンタルスタジオによって精度がちがうため、正しい位置が反映されないことは決してめずらしくない。手が浮いていたり体を貫通したからといってリアル体型が異なるとは限らず、トラッキングミスの可能性を考えられる。
中の人情報の需要
中の人情報の需要は高いと言わざるを得ない。取り扱った動画やサイトは高いアクセス数を誇る。
その目的は様々で、例えば下記のような例がある。
- ただの好奇心
- 好きなのでもっと知りたい
- ストーカー
- アンチ
- アクセス稼ぎ
- マスコミなど
好奇心
好きではないが単に顔や正体を知りたいというもの。
美人であったりそうでなかったり、正体が声優であったりと様々。
好き
単純に「好きな人のことをもっと知りたい」という場合もある。
あるいは中の人がVTuber以外でも配信活動をしていたり、いわゆるVTuberの転生であり前世のアーカイブが残っていれば楽しめる推しコンテンツのストックが増えることにもなる。
また、中の人を知ることで転生先がわかることも多い。
「その姿と名前のV」を好きなことと、その「中の人」を別に考えることと、両方が好きなことは両立する。
姿と名前が違うだけで同じ声と価値観をもった相手なのだから、両方好きになるのは自然なことである。
ストーカー
「好き」の最悪な形の一つであるストーカーが目をつけたのがVTuverであった場合、顔やその他情報はリアルで探すために必須であるし、一つでも多くの情報を求めるだろう。
アンチ
アンチを指して、「アンチ対象のこと好きすぎでしょ」と揶揄されることもあるように、下手をすればファンよりも知りたがりである。
中の人情報を得れば叩ける要素が増えるかもしれないし、特になくても好奇心を満たせる。
アクセス稼ぎ
需要が高いため、中の人を書いたり動画にしたりすれば伸びる。そこには悪意や好意がある場合もあるし、単に金になるから、というパターンもあるだろう。
ひどければアクセス稼ぎのためになんの情報もなく「中の人を調べましたがわかりませんでした!いかがでしたか?」などという俗称「いかがでしたかサイト」も存在する。
マスコミなど
まだ前例は聞かれないが、VTuberがもっと認知され一般化すればさらに中の人情報の需要は増える。
そうなればマスコミが中の人を特定しようとしても不思議はない。
需要が高いのは有名なVに限られ、それを報道すれば力ある企業から損害賠償を請求されるだろうが、芸能人から訴訟されても古くからゴシップを報じる週刊誌がなくならないことを考えれば同様のことがVに起きる可能性はあるだろう。
また、個人が探偵に依頼することも考えられ、法整備や各人の良識がなければリアルで危険にさらされる恐れもある。
ただし、現状はネット検索のみでわかるものが多く、マスコミが動く可能性はまだ低いだろう。
言葉の定義の例外 ※閲覧注意
過激作品「School Days」のエンディングの1つでは、ヒロインが「おなかに赤ちゃんがいる」と言い、別のヒロインが主人公とヒロインを殺害。
妊娠していると主張していたヒロインの腹を裂き「なんだ、やっぱり嘘だったんじゃないですか 中に誰もいませんよ」と言った。
この衝撃的なシーンに対し、「中の人がいなかった」などと語られることがある。
関連リンク
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